ビットコイン・アルトコインでチャージできる海外プリペイド・カードの日本でのサービスについて
ビットコインやアルトコインなどの仮想通貨をチャージして使えるプリペイド式のデビットカードはいくつかありましたが、ここへきて、ヨーロッパ以外の地域でサービスを停止するサービスが出てきています。
中には新しいカードであれば日本でもサービス可能なカードもありますので、状況の整理と、2017年10月以降、日本でも使えるデビットカードについてまとめてみました。
最初に、なんで使えなくなるのかを整理
はじめに、なぜ、2017年10月以降、日本でデビットカードを使えなくなると言われているのかを整理してみます。
海外の多くのデビットカードの会社は「WavecrestHoldings」という発行会社と契約していますが、VISAの規約の変更により、WavecrestHoldingsがEU圏以外に住んでいる人へのカードサービスを2017年10月15日までしか行わないことになったためのようです。
そのため、WavecrestHoldingsと契約してサービスを提供していたカード発行会社は、日本に住んでいる私たちへのサービス提供も停止することになります。
具体的には、これらに影響するカードを持っている人に対しては、以下のようなサービス制限が起こります。
既にサービス停止をアナウンスしている会社はWirex、UQUID、Tenx、Xapo、Shakepay 、BTCC、Bitwalaなどです。
2017年10月15日前後で何が変わるの?
- ヨーロッパ以外に住んでいる人は、2017年10月15日午後11時59分(UTC)以降、これらのカードを使用することができなくなる。
- 既存カードは2017年10月15日午後11時59分(UTC)までは使用できるがそれ以降は使用できなくなる。
- 上記の時間までに、カードに関連付けられているお金は出金するか使うかして、口座にはお金を残さないようにする必要がある。
- ヨーロッパに住んでいる人も、新たにID認証が必要で、その認証が終わらなければ、サービス継続は出来ない。
日本に住む我々が使える海外のデビットカードはなくなるの?
実は、WavecrestHoldingsのサービス制限だけなら、ほかのカード発行会社と契約すれば、日本を含む非EU圏への居住者へもサービス提供は可能になります。
実際、いくつかのデビットカード会社はそのように動いており、新しいカードで契約すればサービス提供でできる予定だとしています。
しかし、日本に住む人へのサービス再開にはもう一つの壁があります。それは、日本の法律です。2017年に、資金決済法の一部改正が行われ、施行されました。これにより、仮想通貨交換業の参入にかかわる規制が新規に追加されることになっています。
これ以外にも、政府としては、きちんとした法規制のもとに、これらの会社のサービス提供を認めるという姿勢なので、いくつかクリアしないといけない障壁があるといわれています。
2017年に日本政府は仮想通貨を正式に認めていますので、これらの制限は、仮想通貨のデビットカードを排除するものではなく、きちんとした申請を行えば、順次、サービス提供が認められてくると予想できます。
日本人が使える海外デビットカード(最新動向)
日本でも、仮想通貨をチャージできるデビットカードは存在しますが、海外の会社のカードはやはり、海外で使うときに便利だというメリットがあります。
また、日本の会社のデビットカード・サービスは仮想通貨を一度日本円にしてからチャージしますが、海外のカードのいくつかは仮想通貨をそのままチャージして使用できるところもあり、使い勝手が良いのが魅力です。
下に、現在、新カード契約により日本を含む非EU圏へのサービス提供を表明しているカードをご紹介します。いずれもWavecrestHoldings以外のカード発行会社との提携を進めているために可能になるとのことですが、日本でのサービス提供には、上記で述べたような日本の法律のクリアが(時間の問題とはいえ)必要なので、新カードは申請できても、使えるかはもう少し待ってみないとわからないというのが正直なところかと思います。
UQUID(ユーキッド)
2017年9月27日に10月15日以降のサービスの概要と、新しいデビットカードの発表が行われました。
これによると、EU圏外の居住者は、2017年10月15日以降は新カードのマスターカードブランドのものをオーダーしないといけなくなります。なお、2017年11月30日まで無料で新カードのオーダーが可能だそうです。
また、新カードへの交換か新カード注文はシステム統合が終ればすぐに注文できるようになり、「2017年10月10~20日を最初のオーダーの予定日にしている」とのことです。
非EU圏の居住者にはもちろん我々日本人も含まれますが、日本の法律もクリアしてサービス提供できるのかは、実際に問い合わせてみないと不明です。
Wirex(ワイレックス)
Wirex社もデビットカード大手ですが、現在、別なカード発行会社と提携の最終段階に入っており、日本を含む非EU圏の居住者へもサービス提供を継続していく予定であるとサイトで明言しています。
しかし、資金決済法をはじめとした日本の法律対応の最中で、新規カードの発行はしておらず、開始時期は未定とのことです。このサイトでも、常にウォッチして、開始になったらいち早くお知らせしますね!
TenX(テン・エックス)
TenXも、リアルタイムで仮想通貨から決済できる期待のプラットフォームですが、ブログにて10/15以降への対応を発表しました。
他の会社と同じく、10/15以降は非EU圏の居住者へサービス影響ができなくなりますが、新たなカード発行会社と提携の最終段階に入っているとし、非EU圏のユーザへも同じサービスレベルを提供する予定だそうです。
新規カード作成も受けてつけるようですが、日本へのサービス提供は、ほかの会社と同じく不明です。
ただ、サービス開始は時間の問題だと思いますので、受け付け開始を待ちましょう!